ウォーレン・バフェットが語る、ビジネスを成功させるために創業者が知っておくべき7つの原則

 

 

 

 

5月7日(土)、バークシャー・ハサウェイの年次株主総会がウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーによって開催されました。

5時間にわたって、この二人のレジェンドは、将来への投資、良い人生、成功するビジネスの成長についての知識を共有。

バフェットは、「自分のために働くことほど、すばらしいことはない」と語っています。

土曜日の株主総会では、バフェットとマンガーが60年近く享受してきた自由とフレキシビリティを振り返りながら、これまでの数多くの学びを4万人の株主と共有しました。

 

 

1. 感情を排除する

 

バークシャーの歴史の中で、感情的な決断をしたことは記憶にない。

感情をコントロールすることは、バフェットの人生において一貫したテーマです。

これは、バフェットのもっとも知られる名言の1つである「まわりが貧欲になっているときは恐る恐る。周りが怖がっているときは貧欲に」の基礎となっているものです。

バフェットは、知識人であっても恐ろしいニュースの見出しや 「絶え間ない解説」に簡単に動揺してしまうと考えています。

そして、そうした感情、特に恐怖は非常に伝染しやすいとバフェットは警告しています。

人生のあらゆる場面で感情を持たないようになりたいとは思わないだろう。

しかし、投資やビジネスの意思決定には、絶対に感情を入れないようにしたいものです。

 

2. 消費者行動に注目する

 

創業者は投資やビジネスの意思決定に感情を持ち込まないようにすべきとしながら、バフェットはこうも言っています。

人は感情によって行動することがあるから、常に人々の行動を観察すべきだ。

たとえば、バフェットのある発言が大きな話題となりました。

アップルは、バークシャーの全ポートフォリオの中で最高のビジネスだ。

しかし、この発言をもう少し掘り下げてみると、なぜバフェットがアップル社の株を買い集めているのかがわかるでしょう。

ある人がiPhoneに1,200ドル、セカンドカーに35,000ドル支払うとして、そのどちらかをあきらめろと言われれば、セカンドカーをあきらめるだろう。

電話のことは全くわからないが、消費者の行動は理解できる。

 

3. 多くの本を読む

 

バフェットは、自分のメンターであるベンジャミン・グレアムが1949年に書いた「賢明なる投資家」を称賛しています。

あの小さな本が私の人生を変えた。

バフェットの読書習慣は誰もが知るところです

(1日6時間を読書にあてるというのは有名な話です。)

しかし、今年の株主総会でバフェットとマンガーは、92歳と99歳になってもまだまだ学ぶべきことがたくさんあるということを強調していました。

私たちは常に学んでいます。私たちは時間の経過とともに賢くなるのではなく、少しずつ知恵を深めていくのです。

 

4. 自分自身への投資

 

バフェットは、インフレから身を守るためのベストな投資法について質問した人を論破しました。

インフレに対する最大の防御策は、あなた自身の稼ぐ力です。

もしあなたが町で1番の医者で、1番の弁護士で、1番の教師で、あるいは10番目でもいいですが、あなたは良い暮らしをすることができるでしょう。

自分の才能を生かして成功するのです。

もっとも良い投資とは常に自分自身への投資です。

バフェットが考える「自分への投資」とは、本を読んだり、オンラインレッスンを受けたり、新しいスキルを身に付けたりすることです。

競争の中で頭角を現せば、経済が良いとき、そして悪いときでも見返りがあるでしょう。

 

5. 人生のリバースエンジニアリング

 

並外れた人生を送りたいなら、自分の死亡記事を書いてからそれまでの生き方を考えよう。

バフェットはこう言っています。

長期的に成功するビジネスは、創業者が日々の小さなステップを踏んで、彼らのビジョンを現実に変えることからはじまるとバフェットは考えています。

将来数十年にわたって、自分や自分のビジネスについて人々からどう言われたいかを考えるのに、若すぎるということはないのです。

 

6. 自分より賢い人たちに囲まれる

 

バフェットは、株主総会の場で、バークシャーの巨大な保険事業をすべて取り仕切る幹部、アジット・ジェインに惜しみない称賛を送りました。

彼は保険の経験がまったくありませんでした。

バフェットは、1986年に初めてジェインに会った時のことを振り返りました。

ジェインが保険分野の経験を持たなかったにもかかわらず、ジェインの知性にバフェットは感心しました。

金脈を掘り当てたとわかった。これまでにジェインが下した決断の中で、私のほうが良い決断ができたと思うものはない。

バフェットがジェインを雇ったのが37年前であることを考えると、これは高い評価です。

自分より賢い人を雇うことは理にかなっていますが、ほとんどの人はそれに耐えられません。

だからこそ、バフェットのアドバイスがあなたをほかの人とは違うものにするのです。

自分のエゴを捨て、自分を高めてくれる人たちに囲まれましょう。

 

7. 親切であること

 

バフェットは、すべての人、特にビジネスオーナーに親切に接することをすすめています。

従業員、投資家、ステークホルダー、そして顧客に対して親切にすることは、長い目で見れば報われるはずです。

私は、お金を持っていても友人を持たずに死んでいった人をたくさん知っている。

しかし、友人を持たずに死んでいった親切な人を私は知らない。

そうバフェットは言っています。

 

 


 

林優子

 

Image: Maryna Linchevska/Shutterstock.com©

ライフハッカー・ジャパン 提供

 

Source:CNBC
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