JR横浜線・踏切死亡事故:死亡の女性「男性助けなきゃ」 父の目前、踏切へ
横浜市緑区中山町のJR横浜線鴨居?中山間の川和踏切で1日午前、女性が電車にはねられ死亡した事故で、神奈川県警緑署は女性が同区台村町、会社員、村田奈津恵さん(40)だったと発表した。線路上に横たわっていた同区の無職男性(74)を助け出そうとした末の事故だった。男性は左鎖骨を折る大けがだが、命に別条はないという。
同署などによると、村田さんは父恵弘(しげひろ)さん(67)が運転する乗用車の助手席に乗り、先頭で踏切待ちをしていた。男性が踏切内の奥の線路上にうつぶせで横たわっているのを見つけたため降車し、下りた遮断機の内側に入って助け出そうとしたところではねられたという。
踏切内に人がいるのに気づいた運転士が急ブレーキをかけ、付近にいた人も非常停止ボタンを押したが間に合わなかった。
踏切は中山駅に近い商店街の一角にあり、警報機、遮断機のいずれも設置されている。同署は男性が踏切内にいた経緯などを調べている。
毎日新聞 2013年10月02日 東京朝刊【一條優太】
踏切事故:救助死亡女性に紅綬褒章を授与…官房長官発表
菅義偉官房長官は4日午前の記者会見で、横浜市緑区のJR横浜線の踏切で男性(74)を助けようとして電車にはねられ、死亡した同市の会社員、村田奈津恵さん(40)の行動をたたえ、弔意を表するため、安倍晋三首相が書状を贈ると発表した。また、政府は4日の閣議で、村田さんに「自己の危難を顧みず人命の救助に尽力したる者」に与えられる紅綬褒章を授与することを決定した。書状は菅氏が6日、遺族に直接届ける予定。
菅氏は「他人のために自らの命の危険を顧みずに救出にあたった行為を国民とともに胸に刻みたい」と語った。また警察庁も警察協力章を贈ることを3日、決定した。
毎日新聞 2013年10月04日 12時53分【鈴木美穂】
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