「全ての米国人のために働く」

トランプ氏勝利宣言全文

 

2016/11/9 21:43

 

米共和党のドナルド・トランプ候補は9日未明(日本時間同日午後)、自らの支持者の前で米大統領選での勝利を宣言し「すべての米国人のために働く」などと語った。トランプ氏の勝利宣言の全容は以下の通り。

 

 

長らく皆さんをお待たせして申し訳ない。

たった今、クリントン前国務長官からお祝いの言葉を受け取ったところだ。

私も彼女のこれまでのたゆまぬ働きをねぎらった。

クリントン氏は我が国のために一生懸命働いてくれた。

米国は分裂の傷を縫合し、今こそ共和党、民主党、独立系みんなが一丸となって前進するときだ。

 

すべての米国人のために大統領として働くことを私は誓う。

これは私にとって非常に重要なことだ。

国民が一丸となって努力できるように、これまで私を支持しなかった人にも協力を求めたい。

 

これまでの活動は選挙運動というよりは、何百万人という愛国心がある勤勉な国民が、よりよい未来と家族のためにしてきた運動だ。

政府に働きかけるすべての人種、宗教、信条の国民からなる運動だ。

 

国民が一緒に努力し、国を再建し、アメリカンドリームを実現することは早急の課題だ。

私は人生のすべてをビジネスに費やし、潜在的なプロジェクトなどをみてきた。

今こそそれを我が国のためにするときだ。

我が国には驚くべき潜在的能力があり、すべての国民が最大限の力を発揮する機会がある。

これまで忘れられた国民は、もう忘れられたままにはならない。

 

都市部のスラム化した地域を整備し、高速道路や橋、トンネル、空港、学校、病院などのインフラを整備することは最重要課題だ。

そのために何百万人という労働力を投入する。

国に忠誠を尽くした退役軍人を適切にケアする。

過去18カ月間に多くの退役軍人と知り合った。

これは私にとって大きな栄誉だ。

 

我が国の才能のある人材を生かし、経済成長に貢献してもらう。

我々は経済成長率を2倍にして、世界で最強の経済を構築する。

同時に海外の諸国とも協力して良い関係を築いていきたい。

どんな夢も、どんなチャレンジも大きすぎることはない。

我々が求めて手に入れられないものはない。

 

米国は最高のものを求め、これ以上妥協はしない。

この国の宿命を書き直し、大きな夢を実現する必要がある。

米国の利益を一番に考えるが、海外諸国とは公正な関係を構築することも世界に知らせたい。

諸外国とは共通の価値を追求し、敵対することなくパートナーとしてやっていく。

 

この歴史的な選挙の勝利を受けて、多くのことを教えてくれた私の両親に感謝したい。

姉妹や兄弟、妻のメラニア、息子のドナルド、娘のイバンカ、息子のエリック、娘のティファニー、息子のバロン。

愛する家族みんなに感謝を伝えたい。

政治は辛辣で大変なものだっただけに、本当に家族には感謝している。

 

今回の選挙で支持をしてくれたジュリアーニ元ニューヨーク市長はキャンペーンにも同行してくれ、本当に大きな助けになった。クリスティー・ニュージャージー州知事もそうだ。セッションズ上院議員、(元神経外科医の)カーソン氏、(元アーカンソー州知事の)ハッカビー氏、フリン将軍にもお世話になった。ケロッグ将軍からも素晴らしい支援を受けた。200の将軍や海軍将官も我々を支持してくれた。プリーバス氏も大変よく働いてくれた。

この選挙の成功を導いてくれた共和党の協力にも感謝する。シークレットサービス、ニューヨーク市警の警備にも感謝する。

 

今回の選挙は歴史的なイベントだった。

これから大統領として最大限の努力をしたい。

国民をないがしろにするようなことは絶対にしない。

そして2年、3年、ひょっとしたら8年間大統領として国民の支持を得られるようにしたい。

 

選挙活動は終わったが、我々の仕事は始まったばかりだ。

国民が私を誇りに思ってくれるように頑張る。

それが私の名誉である。この国を愛しているから。

ありがとう、皆さん、ありがとう、(副大統領候補の)マイク・ペンス。

 

 

(ニューヨーク=伴百江)