2022/02/27 「日曜日の初耳学」 林修インタビュー
「大人の流儀」著者、直木賞作家
伊集院静氏へのインタビュー
内容の要約
■身嗜み
身嗜みでまず必要なのは「体調」だ。
体調を整えておかなくては、その席で、相手に気がかりを与える顔色をしていては失礼だからだ。
■孤独
「個は孤の中で熟す」
独りを覚えないと・・・・。
孤独は人を成長させる。
物を考えるのに、皆でいると皆の答えがある。
そういう中で流されてしまいがち。
「つるむ」というのは甘え。
■「自分1人が悲劇の主人公」発想はやめよう
(最愛の人や友人が亡くなっても)それは当たり前のことだから。
50年以上生きれば必ず同じ目に遭う。
(わたしが、妻(夏目雅子)や弟を亡くしたとき、)
同じように愛する人を亡くしたという人がこんなにたくさんいるとは思わなかった。
それがどうも世の中らしい・・・。
人はそれぞれ事情を抱え、平然と生きている。
他人の抱える事情は当人以外の人には想像がつかぬものがあると私は考えている。
■いろいろ道草している人生
人生というのは、あっちでぶつかり、こっちでぶつかり、
ちょっと涙したり、こっちで倒れたり・・・。
そういう遠回りになるような人生の方が豊か。
遠回りに感じる道草で思いがけず大切なものを見つけることがある。
■逃げる
失敗に対する不安はないのか?
人生は逃げることも大切だ。
怖いものは世の中にはある。
ここは危ないと思ったら大逃げしなきゃダメ。
逃げることは恥ずかしいことじゃない。
イジメにでも、ずっと立ち向かっていくやり方はダメ。
ダメだったら転校しちゃえばいい。
それが生きていく術。
秀吉も家康も大逃げしている。
歴史上も大きく逃げている人は大成している。
「覚悟」とか「みっともない」とか全部捨てて、遮二無二懸命に逃げる。
こだわりがあって「ここで逃げたら笑われるかな」とか、そんなこと言ってられないぞ・・・、
そんな逃げ方をすれば大丈夫。
そういう考え方は現代でもあるんじゃないかな。
■円滑な人間関係の作り方
父親から教わったことが一つあって、、
「人とつきあうのに一番大事なのは『距離感』」
人間関係も、その人のエリアに入り込まない。
相手との距離をつめすぎない。
”聞く力”なんていうけど、実は”聞く姿勢”が大切なんだよ。
とにかく大声で話をしない。はしゃがない。
普段の暮らしの中で、笑ったり楽しかったりは、10の内、1か2しかない。
不幸の底にある者と、
幸福の絶頂にある者が、
隣り合わせで路上に立つことが日常起こるものだ。
だから大人はハシャグナというのだ。
■コロナ過で苦しむ若者に伝えたい言葉とは
私は若い人には、
道を選ぶなら向かい風になる道を選びなさい。
そこで苦労すれば、苦労している人たちが見える。
それともう一つ、苦労をするということがどういうことかわかる。
その時人は成長し強くなれる。
人間としてこの地球に生きている限りは、
「天災は忘れた頃にやってくる」(物理学者 : 寺田寅彦)
それを人類は乗り越えてきたんだよ。
「天災はあるものだ」と考えないと・・・。
日本人はなんでこんなに強いんだ?と考えると、
そういう天災を先祖は乗り越えてきた。
きみもできない訳はない。
苦労を平気だと思うように生きていきなさい。
「誰しもが辛い時間と遭遇しているのが人生だ。
幸せだけの人生などない。
それでも懸命に生きてゆけば必ず光が差す。
私は知っている。
不運な人生などない。」